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"2番底懸念"があるうちが買い時-2010年相場に向け本年のコラム総括 2009年11月28日

"2番底"が来るのかどうかの議論が聞かれるが、実体経済についての議論はいいとして、株価の2番底議論についてはほとんど無意味であり、"2番底懸念"が言われている間に買い仕込みをしておくべきであろうと考えている。

日経平均株価だけを見ているとわからないが、TOPICS、新興市場指数などは、すでに昨年11月高値、今年1月高値の水準にまで下落している。ファンダメンタルからすれば、新興市場・小型株については既に下げすぎである。

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(TOPICS/JASDAQ指数)

株価は実体経済に先行して動くものであり、実際に2番底がくるかどうかはともかくとして、実体経済の2番底がくるかも、というレベルには既に落ちてきている。
しかしながら、昨年11月の状況と比較してみれば、いくら民主党政権の経済政策に対する不安・懸念があるにしても、ドバイなど新興国経済の不安、ドル不安や米国債・日本国債に対する懸念があるにしても、これらの懸念が他の危機に波及していかない限りは、下げすぎであろう。

下記は、東証1部の騰落レシオ(25日)であるが、昨年10月のリーマン・ショック時のレベルにまで下がっていることが、現在の株価の下げすぎを示唆している。
実体経済の2番底が来るこないにかかわらず、株価は2番底の到来を相当程度織り込んでいる。あるいは、覚悟を決めているようにも見える。

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(東証1部・騰落レシオ(25日)、ゴールデンチャート社)

株価の"2番底懸念"を議論することの無意味さの別の理由は、今回の下げは個別銘柄によって様相がまったく異なることである。リーマン・ショック時にはファンダメンタルに関係なくほぼすべての銘柄が叩き売られたが、その時と様相は明らかに異なる。
市場の一時閉鎖すらありうると思えた暴落から、株価が回復することも、投資家は学習済みである。

個別チャートは省くが、海運株、電力株や、その他個別に業績の悪い銘柄については、とっくに昨年秋の安値を割り込んでいる。
その一方で、短期的には下落しながらも、上昇トレンドの中の押し目にすぎない銘柄も多い。リーマン・ショック前の高値を更新している銘柄もいくらでもある。
昨年安値を下回ったものから、上昇トレンドを維持しているものまで、銘柄による格差が大きく、銘柄選定が重要になっている。

TOPICSや新興市場指数の下落と比較すれば、日経平均でもう一段の下げもありうるが、長い目で見ての大底圏であることに変わりはない可能性が高い。

月次&年次運用報告-2008年12月/今後の投資方針 2008年12月30日においては、
「・しかし、上昇相場が続くと次第に買える銘柄が少なくなっていくので、ある意味ではボックス圏が続いた方が儲けやすいかもしれない。本格的な上昇相場(というものがいつ来るのかは知らないが)が来るまでにどの程度増やしておけるかが、ポイントになるかもしれない。それ以前の問題として、資産を温存しておくことも。
・いずれ日本の新興市場の反転上昇もあるだろう。上昇相場になったときの小型株の上昇率を想像すれば、元手をどれだけ用意できているかということである。」
と記載した。
本年7月以降、いつ下落があってもおかしくないことをコラムや月次運用報告において記載してきたが、今回の下落はまさに、ボックス圏の下限に近付くことによって、新規に買える水準にまで下がった銘柄が増えたことになっており、絶好のチャンスとなっている。

もう一段上げ、後、暴落待ち-資産1億への行程表 2009年06月13日においては、
「過去最大の資産上昇率を記録したここ7か月ほどの投資成績は、大暴落をきっかけとするものであったことが、この方針の有効性を示唆していると思う。
どの程度の調整がどこであるかはわからないにしても、1年の内に2回から3回はありそうなチャンスに備え、資産を温存しておくべきと、心して望みたい。
次の下落局面のピーク前後に、温存した資金4000万円を投入できるならば、資産1億円への行程が具体的に見える水準にまで、増やせる可能性が高くなってくる。」
と記載した。

実際の運用成績は下記の通りとなっており、直近の下げで減らしているものの、おおむね満足してもよい程度には資産温存ができている。

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むろん、
「しかし、客観的なデータを見てみれば、1年間のうちに、2回から3回程度は、目立った下落相場があるものである。ほぼ1年上げ続けたように見える2005年においてすら調整局面はあったことを考えれば、2009年にも当然にあるだろう。」
とも書いたように、下落局面は2010年にもまた当然にあるだろう。

それでも、割安度が特に顕著な新興市場・小型株について、長い目で見るならば、大底圏にあってトレンド転換の予兆が出ていることは、月足チャートと移動平均線の向きを見れば明らかとなりつつつある。
昨年秋の大暴落以降、短期売買で資産を増やすことが可能になったのは、暴落ではすべての銘柄が同時に下げる一方で、底値からの回復は、個別銘柄の業績や需給などによりタイミングがずれていたため、好業績株の反転上昇相場を順番に手がけることができたためである。

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新規に買える水準の銘柄が増えた状況は、短期売買目的のほか、配当利回りなども考慮した長期保有目的の銘柄の買いチャンスでもある。
月足チャートを見ての投資判断も、大底圏にある銘柄の仕込みに活用することとしたい。運用資金が増えるにつれ、頻繁な売買を減らしある程度長期保有をすることも増えると考えているが、含み損が生じにくい安い買値で仕込むことができれば、長期保有にあたっての安心感があるためである。

筆者の戦略としては、一部の銘柄は中長期投資ともする一方、東証J-REIT指数連動のETFなども含め、配当利回りも意識した現物保有をするとともに、従来より行ってきた信用取引の短期売買を行うこととして、その時々の運用方針は「月次運用報告」に記載する。

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(東証J-REIT指数)

注意するとすれば、ドバイ危機や中東欧などの新興国の危機が欧州などを巻き込んで広がりそうなケースや、ドル不安、米国債、日本国債の不安が市場に顕在化するケースなどか。
世界経済はまだ何が起こってもおかしくない状況であることに変わりなく、資産運用において許容できるリスクを想定して望みたい。